シニア世代になると、仕事も一段落し、子供も一人前に成長していることから、時間的な余裕ができます。
そんなシニア世代に、JRから骨休め的な旅行プランが提供されており、それが「フルムーン夫婦グリーンパス」です。
サービス内容
フルムーン夫婦グリーンパスは、夫婦2人の合計年齢が88歳以上だと利用でき、日本全国の新幹線や特急列車のグリーン車などが、何回でも乗り降り自由になっています。
フルムーン夫婦グリーンパスには「一般用」と、料金が5,000円安くなる「シルバー用」の2種類があり、夫婦の一方が70歳以上の場合に、シルバー用が利用できます。
なお、有効期間が「5日間用」、「7日間用」、「12日間用」の3種類になっており、その期間中は連続して利用しなければなりません。
フルムーン夫婦グリーンパスは、夫婦で88歳のため、44歳同士で利用できることになります。
日本人の平均年齢は45歳であることから、既婚者の過半数が利用できる計算になります。
なお、購入においては、住民票を必要としているわけではないため、年齢確認ができれば、実際の夫婦でなくても利用が可能です。
利用可能列車
フルムーン夫婦グリーンパスの対象になっているのは、以下の列車です。
・特急列車・新幹線のグリーン車
・急行列車のグリーン車
・快速列車のグリーン車
・普通列車のグリーン車
・B寝台車
・BRT(バス高速輸送システム)
・JR西日本宮島フェリー
(東海道・山陽・九州新幹線新幹線の「のぞみ」と「みずほ」は乗車自体が不可)
フルムーン夫婦グリーンパスは、前身の国鉄時代に作られた歴史あるきっぷのため、JR東日本もJR東海もJR西日本も、みんなまとめて乗り放題です。
JR全線が乗り放題のきっぷは、今では「青春18きっぷ」と「フルムーンパス」しかありません。
自由席への乗車も可能ですが、自由席に乗車したからといって、グリーン車との差額は支払われません。
上記以外のグリーン車(DXグリーン、特急グリーン個室、A・B寝台個室など)の乗車を希望する場合は、別途切符を購入しなければなりません。
ちなみに、システム上は開放B寝台車も利用できますが、現在は開放B寝台を連結した定期列車の運転はありません。
料金(夫婦2人分)
グリーンパスの期間ごとの料金は以下になります。
(シルバー用は各プランとも5,000円が安くなります)
・5日間用:82,800円
・7日間用:102,800円
・12日間用:127,950円
例えば、グリーン車を通常料金で購入すると以下の金額になります。(片道・2人分)
・ひかり(東京〜新大阪):37,840円
・ひかり(東京〜姫路):43,200円
・はやぶさ(東京〜新青森):43,940円
姫路や新青森まで1回往復する料金で、グリーンパス代金の元(5日間用)が取れます。
非常にお得なきっぷです。
利用可能期間
グリーンパスの利用可能期間は、10月~6月までとなっており、途中年末年始や春休み、ゴールデンウィークなど利用できない期間がありますが、それでも8ヶ月程度の利用期間があることから、使い切れないという心配はありません。
利用方法
事前に、2名分の指定席を予約します。
予約を変更したい場合は、予約した列車の出発時刻前であれば、再予約が可能です。
なお、自動改札口から通過できないため、駅員のいる改札口でグリーンパスを見せて通ります。
払戻し手数料
グリーンパスを購入した後、何らかの事情で使用する予定が無くなった場合、未使用で且つ有効期間内であれば、払戻しができます。
プランごとに、以下の払戻手数料を取られます。
(シルバー用は各プランとも200円が安くなっています)
・5日間用:3,310円
・7日間用:4,110円
・12日間用:5,110円
フルムーン夫婦グリーンパスで快適な旅行を
いかがでしたか。
旅行をする時の手間に、切符の購入があります。
しかし、フルムーン夫婦グリーンパスなら、乗車するごとの切符の購入が要らず、予約をしなくても自由席には乗れます。
また、空席があればグリーン車への移動も可能です。
気楽に旅行できるフルムーン夫婦グリーンパスは、とてもお得で便利です。