レベルの高い音楽技術と独特な世界観で音楽界をリードする「東京事変」。
椎名林檎がツアーで全国を周っていた時に、バンドメンバーとして引き連れていたメンバーがそのままバンドになったのが始まり。
このバンド、食わず嫌いで楽曲を聞いたことが無い方も少なからずいることでしょう。
そこで今回は、東京事変の曲で「初めて聴いてもアガれる曲」を5つご紹介します。。
これを機に、楽しくて謎めいた「東京事変」の世界を覗いてみませんか?
バンドの所信表明ともいえるデビューシングル「群青日和」
2004年9月にリリースされたデビューシングルで、PE`ZのH是都M作曲による疾走感溢れるストレートなラブソング。
「新宿は豪雨~」という歌詞から始まり、聴いてるこちらにいきなり情景を印象づけます。
歪んだエレキギターと椎名の特徴的な歌声は、まさに東京事変をそのものを象徴しているよう。
Aメロは、ハイハットが16ビートを刻み疾走感に溢れており、まるで雨の中を走り抜ける様な錯覚を覚えます。
東京事変 – 群青日和
なんで椎名林檎がわざわざバンドを?と当時最初に思った
(それ位、もう立ち位置確立してたし)
その辺の経緯は後年分かり、世間の望む林檎像との乖離をなんとかする方向だったのかなと🤔
バンドは達人変人揃い(賞賛)なのでそちらの音も必聴#東京事変https://t.co/wZUrWL3jqG— ろうげいざー(LowGazer) (@lowgazer_jpn) April 23, 2024
そして、サビの前の一泊休符が、今までの溜めを一気に爽快感へ切り替えます。
サビのキャッチーなメロディは、大きな声で歌いたくなること間違いなし。
雨の中をがむしゃらに走った先に、雲の切れ間から太陽の光が差し込んできた。
そんな爽快感を味わえる一曲。
出典:東京事変
疾走感があり心地よくドライブに最適「閃光少女」
2007年にデジタルダウンロードシングルとして配信。
2010年2月リリースされた4枚目のスタジオアルバム「スポーツ」にも収録されています。
疾走感があり心地よく、ドライブで流すのに最適なナンバー。
この曲は、東京事変のベース担当・亀田誠治(通称:師匠)が作曲し、その曲に椎名林檎が歌詞をつけた曲で、東京事変ファンの間でもかなり人気の高い曲。
リズムは4つ打ちで、アップテンポでかなり早いリズムで、その曲名のとおり、始まりから終わりまで「駆け抜ける」ようなイメージ。
でも、リズムは一定なのに、前半は静かに始まり、後半に差し掛かるにつれてどんどん盛り上がっていきます。
4つ打ちとは、ドラム用語で、バスドラムが1小節に4分音符が4回続くリズムのことで、よくダンスミュージックなんかに使われるノリやすいリズムです。
あれやこれやと先のことばっかり考えて勝手にテンション下がったり、起こってもない未来考えて今この瞬間をアホみたいなモヤモヤで支配されて命の無駄遣いしてるなと思った時は必ず閃光少女を聞く👀
東京事変 – 閃光少女 https://t.co/pWnUBS2Hb1 @YouTube
— Hee-sun (@Love_Trive_Hee) April 23, 2024
東京事変では、結構、この「4つ打ち」が使われていて、東京事変のファンに「東京事変で好きな曲は何?」って聞くと、かなりの高確率でこの4つ打ちが使われてる曲が候補に上がります。
“ 今”という儚さを具体的に書き上げた椎名の歌詞に、亀田誠治のキャッチーなメロディがマッチ。
“ 切り取ってよ 一瞬の光を“ このサビの歌詞とメロディの一体感が半端ないです。
椎名と亀田は、デビューからタッグを組んで活動をしている師弟のような関係なので、強固な絆で結ばれたチームワークに脱帽です。
Aメロはボーカルとギターから静かに始まり、サビに向かってフォルテシモで最高潮に盛り上がって行きます。
まるで、助走をつけて走り高跳びを飛ぶかのような、軽やかな浮遊感を味わえます。
出典:東京事変
押し迫る悲しみから逃れたい気持ちを叫ぶ「絶体絶命」
2010年2月リリースされた4枚目のスタジオアルバム「スポーツ」に収録されています。
弾む鍵盤とタンバリン音に合わせるようにキュートな歌唱をみせる前半と、ドラムとギターを軸とした中盤以降への変質が楽しい。
飾りを剥いだ生々しい歌唱で、押し迫る悲しみから逃れたい気持ちを叫ぶ。
歌詞としては、悲しみが自らを覆い尽くしていく様子を描いたお話。
なのに、曲調は踊り出しそうなくらいにポップという相反する世界観が、人間の本質を表しています。
軽快だけど、どこか憂いを帯びたピアノとベースとタンバリンのイントロで、すでに心を掴まれてしまいます。
事変のキャリア通しても人気高い「スポーツ」から1曲。出だしから既に曲のイメージを決定づけてますが、展開して行くに連れゾーンに入る小悪魔っぽい椎名林檎嬢が素敵
絶体絶命 – 東京事変
https://t.co/w9QfB26D3l— ゆめは (@kiritayume) March 9, 2021
歪んだギターとドラムが加わると一気に一体感が増しますが、Bメロで印象が変わり、また新しい表情を見せてくれます。
構成はAメロとBメロの繰り返しなのですが、間奏のメロディアスなギターソロが繋ぐので飽きさせません。
タイトルからも連想しますが「悲しみ」というフレーズが沢山出てきます。
悲しみを振り切って開き直って行く強さを持った曲。
悲しい時に大音量で聴くと、勇気づけてくれますよ。
出典:東京事変
祭り好きな日本人には堪らない一曲「御祭騒ぎ」
2004年11月にリリースされた1枚目のスタジオアルバム「教育」に収録されています。
電子音とピアノが混ざり合うイントロと、エフェクトされた椎名林檎のヴォーカルが絡むポップナンバー。
静かに始まり、曲の途中で一気に盛り上がりを見せる緩急がクセに。
ギターの印象的なディレイから始まりピアノ、シンバル、ベース、ドラムが重なり合って始まるこちらの曲は、作詞作曲・椎名林檎。
➀2️⃣
🔊御祭騒ぎ【続】
🎤東京事変🍎椎名林檎🎸Bon Voyage🥁 pic.twitter.com/Xkj8VLIHQZ
— ミー (@aim36skj) June 19, 2020
自身もお祭り好きを公言している椎名独自のお祭り観を表現。
夏の終わりに催される祭りは儚くも美しく一瞬の出来事。
その瞬間を切り取り丁寧に歌い上げています。
ついつい、盆踊りさながら踊り出してしまいそうな、祭り好きな日本人には堪らない一曲。
今すぐ踊り出したくなる「うるうるうるう」
2020年4月リリースされた2枚目のEP「ニュース」に収録されています。
キーボード担当の伊澤作曲で、終始跳ねたリズムのピアノが心地よく響きます。
どっしりしたベースラインの上で、ラテンのリズムを奏でるドラムと自由な音色のギターが合わさり、今すぐ踊り出したくなるナンバー。
事変のEP「ニュース」収録、わっち作曲(作詞:椎名林檎)の「うるうるうるう」
閏(うるう)を動詞の未然形で…『うるう年に事変がめっちゃやる』みたいなことかな?#東京事変 #椎名林檎 pic.twitter.com/YpR2OFPdIS
— みどりのK🎤🔄🍑@JJ🍑夏?💧 (@bass2peace) April 2, 2020
渋いベースライン、ドラムにちょっと哀愁漂うジャズぽい鍵盤のリフと、ギターのフレーズが乗っかる、そしてサビで一気に閏うサウンド。
色気と可憐さが詰まった椎名林檎の歌声もたまらん。
心が浮き立ち高揚感を覚えた後、最後には癒されているのです。
本当に不思議。
まとめ
いかがでしたか。
「東京事変」の曲は難しい印象を持つ方も少なくありません。
しかし、初めて聴いた瞬間からアガれて踊り出したくなる曲が沢山あるんです。
今回上げた5曲は、その内のほんの一部。
一度解散してしまった「東京事変」ですが、2020年に再生してくれて精力的に活動しています。
テレビ番組をテーマにしたアルバムを11枚も出していますので、順番関係なく気になるものを手に取って、奥深くて感動的な「東京事変」の魅力を堪能してみてはいかがでしょうか。