「ふっくらとしたおいしいパン」を自分で作ることができたら、嬉しいですよね。
でも、実際作ってみると、思ったように膨らまなかったり、酸っぱくなってしまったりと、失敗してしまうことがあります。
どうやったら、美味しいパンが作れるのでしょうか。
パンの種類により作り方は異なりますが、今回は、テーブルロールや食パンなどのふっくらとした一般的なパンについて調べてみました。
水分量によりパンの食感が変わる
水分量の少ないパンは、引きが強く詰まった感じになります。
あまり水分量が少なすぎると、上手くこねられず、グルテンをしっかりと形成することができません。
ふっくらとしたパンが焼きたければ、水分はある程度多めに入れたほうが美味しくできます。
ただし、ベーグルなどは、水分量をかなり少なくし、こねも少なくすることで、独特のムニッとした食感を出しています。
「こね上げ」の目安
パンのこね上がりの目安は、生地をゆっくりと指の腹で伸ばしてみて、うすい膜が張る状態です。
発酵や成形によってもこねが進むので、この時は、やや弾力が残っているくらいにしてください。
薄い膜に力がなく、すぐに穴が空いてしまうようでは、こねすぎです。
この状態までこねてしまうと、引きや弾力のないパンになってしまいます。
「捏ね上げ温度」が大事
テーブルロールや食パンなど、一般的なパンの捏ね上げ温度は、27℃±1℃くらいが理想です。
捏ね上げ温度が高すぎると、発酵が進み過ぎて酸っぱくなりやすいです。
それに、焼き上がってからの生地のきめが粗くなったり、過発酵にはならなくても、香りがいまいちだったりします。
逆に、低い場合は発酵がなかなか進まないということがあります。
でも、その場合は発酵時間を長く取ったりと修正がききます。
捏ね上げ温度は、高くなり過ぎないようにすることがとにかく大事なのです。
夏場にホープベーカリーなどで捏ねる場合は、粉や水やケースを冷やし、温度が上がりすぎないように気をつけましょう。
「一次発酵」が香りを左右する
一次発酵を適切な温度と湿度で行い、終了の目安を見極めることで、香りのよいパンができます。
一次発酵は、温度30℃、湿度70~80%が最適です。
発酵終了の目安は、生地に指を差してできた穴がほんの少し戻るくらいです(フィンガーテスト)。
生地の大きさが、2~3倍くらいに膨らむのが目安です。
発酵時間は、イーストの量や捏ね上げ温度、発酵温度など様々な条件により変わるので、フィンガーテストや体積を目安にしてください。
一次発酵が不足すると、イーストのニオイが残ったり、よい風味がしなかったりします。
逆に多すぎると、酸っぱくなったり風味が弱くなったり、生地がパサついて舌触りが悪くなります。
「最終発酵」の目安は
最終発酵が少ないと、小さく硬いパンになってしまいます。
逆に過発酵だと、酸っぱくなったり、パサついたきめの粗いパンになったり、焼いている途中で縮んでしまったりします。
指で生地を軽く押してみて、半分くらい戻るくらいが最終発酵の目安です。
大きさにすると、成形後の生地の2倍強くらいです。
パンの重量に対しては、3倍くらいの大きさなります。
焼く時は低温にしすぎない
テーブルロールなどの一般的なパンは、大体200℃で焼きます。
ただ、家庭用のオーブンだと200℃に設定したつもりでも、160℃くらいにしか温度が上がっていないことなどもあります。
オーブン温度計で庫内の温度を測ってみてください。
温度計がない場合は、テーブルロールですと、15分ほどで焼き上がるのが一般的なので、何度か焼いてみて、自分のオーブンの癖を把握して温度調節をしてください。
まとめ
いかがでしたか。
このように、おいしいパンを焼くには色々とコツがあるのです。
その中でも、捏ね上げ状態、捏ね上げ温度、発酵の見極めが特に大事になります。
生地の状態を見極めて、美味しいパンを焼いてくださいね。