冬が来ると、やはり演歌を聴きたくなります。
吹き荒れる雪や、耐え抜く厳しさを表すのは、やはり演歌が最適だと思います。
ですが、長い冬の辛さを静かに表すのは、やはり男性演歌歌手ではないかと思います。
その中でも、細川たかしさんの歌声は、力強く切なさを表現してくれます。
明るいムードで歌われる一夜の恋「北酒場」
1982年に発売されたこの曲は、まさに北国の酒場通りを思わせる曲です。
北国では、その寒さから行き交う人々も寂しそうに見えるものです。
いいねぇ。
たかしさいこー!!#細川たかし #レコ大 pic.twitter.com/0hizEKXDId— 食べ過ぎ山さん@どんどん小杉になっていく (@nuccinuccinucci) 2018年12月30日
そんな中で出会った男女が、一夜だけの恋をするいう情景が、まさに演歌ならではだと思います。
明るく軽快なリズムなのに、冬の寒さを表現できる曲というのは、とても珍しいと思います。
寒さに肩を竦めながら、酒場通りを歩く人々の姿が浮かびます。
禁断の愛「冬の宿」
なぜ、冬というとこんなにも禁断の愛が似合うのかと思います。
この曲は「好きになってはいけない男性を愛した女性の曲」。
つまり女歌なのですが、細川たかしさんの歌声は、その切なさを見事に表現しています。
わたしだけのあなたにしたい。その切なさがたまりません。
男の悲哀が詰まっている「望郷じょんから」
2010年に発売されたこの曲は、まさに雪国です。
雪国の寒い冬の中、人々はその厳しさをじっと堪えるしかありません。
その厳しさを思い出しながら、故郷を思う心情が見事に唄われています。
望郷じょんから、大大大好きな曲!!津軽三味の圧倒的な迫力と細川たかしさんの力強い歌声、たまりません。#細川たかし#望郷じょんから#NHK#思い出のメロディー pic.twitter.com/nasXnHyYqO
— vera_3 (@por_vera) 2018年8月18日
湯飲みの酒を飲みながら、風に舞い散る雪や、祖父が奏でるじょんがら節、故郷を離れたからこそ分かる、その素晴らしさ。
この曲の中には、田舎の故郷を離れ、東京に出てきて、がむしゃらに働き、やがて年をとり、改めて故郷の素晴らしさを思う男の悲哀が、全て詰まっています。
寒い星空を見上げながら、今ごろ白い雪で覆われているであろう故郷を思う、この気持ちは故郷を離れた多くの人が共感すると思います。
そして、この曲を表現出来たのは、細川たかしさんの声だからこそだと思います。
北国の故郷を想う「北国へ」
2002年に発売された曲です。
「早く故郷に帰りたい」
その心情を見事に表した曲です。
北国へ帰りたいという急ぐ気持ちを表すには、汽車が良く似合います。
窓の外の景色が、やがて雪国へと変わる事を待ちわびる、その心境が表れています。
「近づいたあの山に時が巻き戻された」
という歌詞に、もしかしたら細川たかしさん自身、北国の故郷を離れたときのことを思い出されていたのではないかと思います。
どの曲よりも、この曲を歌っている時が、とても切なく聴こえるんです。
「北国へ帰りたい」それは、北国を離れた人、全ての願いかもしれません。
そして、その代弁を細川たかしさんが唄ってくれているような気がするのです。
雪の厳しさと切なさが同居「雪港」
2000年に発売された、この曲は、まさに雪の厳しさと切なさが同居したような曲です。
やはり、冬というと日本海です。
そして、男性をひたすら待つ女性がよく似合います。
ですが、この曲の歌詞に出てくる女性は、吹き荒れる吹雪の中、男性が来るのを、凛として待つ女性なんです。
「好きというなら荒波越えて熱い女を抱きに来い」
この歌詞に、弱々しい女性というイメージはありません。
そして、やはりこの曲を唄い上げられるのは、民謡で鍛えた声量の、細川たかしさんならではだと思います。
まとめ
いかがでしたか。
冬になると、なぜか寂しい歌詞や曲がよく似合います。
そして、それらを表現する事が出来るのは、細川たかしさんではないかと思います。
やはり、細川たかしさん自身、北海道出身で、厳しい寒さを経験したからではないかと思います。
雪国出身の人は、細川たかしさんの歌声で故郷の冬を思い出し、その懐かしさに涙するのだと思います。
声だけで、景色を思い起こさせる細川たかしさんの歌声は、いつ聴いても変わる事はありません。
だからこそ、いつ聴いても新鮮に聴こえるのだと思います。