以前、某大学の悪質タックル問題で揺れていたアメリカンフットボールですが、皆さんはこの競技をご覧になったことはありますでしょうか?
「ない」という方がほとんどかと思います(残念ですが・・・)
某大学のニュースで流れる映像しか知らない方だと、やはり
「アメリカンフットボールは危ない競技」
という印象を持たれることだろうと思います。
アメリカンフットボールをよくプレー、及び観戦する者としては、メディアでは報道されないアメリカンフットボールの魅力を皆様に知っていただきたいです。
この記事を読んだあと、皆様の興味のある競技が一つ増えていることを願っております。
そもそも、アメリカンフットボールって?
「危なそう」
「ルールがわかりづらい」
「どこを観たらいいのかわからない」
という意見を持たれている方、たくさんいらっしゃると思います。
これらすべてを否定することはできませんが、細分化して考えれば、アメリカンフットボールは非常に単純なスポーツだと、私は考えています。
アメリカンフットボールは簡単に言えば、陣取りゲームです。
大きさ120ヤード(約110m)のフィールドで、両端にあるエンドゾーン(10ヤード(9.14m))の一方に向かってボールを進めて、エンドゾーンにボールの範囲(上空含め)にボールを入れ、点を得る(もちろん他にも得点方法はありますが)ことを目指すスポーツです。
競技の流れの大部分は、上記のような形で進んでいきます。
さらに、オフェンス(ボールを持って攻撃する側)とディフェンス(守備側)が分かれているのも、アメリカンフットボールの大きな特徴の一つであるといえます。
防具を着た、オフェンス11人、ディフェンス11人が、フィールド上に同時に存在し、オフェンスはエンドゾーンを目指し、ディフェンスはそれを阻止します。
つまり、オフェンスは、エンドゾーンにできるだけたくさんボール持って行けば任務成功、ディフェンスは、エンドゾーンにできるだけボールを持って来させなければ任務成功、という訳です。
また、セットプレー(一回一回プレーが止まる)で行われるスポーツです。
両チームが向かい合った静止状態から、ひとつのプレーが始まり、タックルなどによりボールの前進が止まったときに、プレーが終了します。
1プレイは、だいたい10秒以内で終了し、また仕切り直して、次のプレーを開始します。
オフェンスには、まず4回の攻撃権が与えられ、その4回のうちに10ヤード(9.14m)以上進むと、新たに4回の攻撃権が与えられます。
オフェンスはそれを繰り返しながら、相手エンドゾーンを目指し、タッチダウンやフィールドゴールを狙います。
逆に、4回のうちにボールを10ヤード(9.14m)以上進めなければ、その時点で相手チームに攻撃権が移ってしまいます。
オフェンス、ディフェンス共に、1プレイ終わるごとに冷静に状況を分析して、それに応じた次の作戦を立て、それぞれの選手が正確に作戦に従いプレイします。
アメリカンフットボールの魅力って何?
先述したのは、アメリカンフットボールという競技のほんの概略です(本当はもう少し詳しく書きたいところですが、あいにく文章が稚拙なためここまで)
では、本題である「アメリカンフットボールの魅力」に触れていきましょう。
フィールドでは、11人VS11人が、毎プレーいろんなことをしています。
オフェンスでは、人に当たっている人もいれば、ボールを投げている人、ボールを持って走っている人。
ディフェンスでも、人に当たっている人もいれば、相手をマーキングしたり、タックルに行ったりしている人もいます。
実は、フィールドに立つ22人の選手は皆、すべてのプレーにおいて、自分の与えられた明確な役割をこなしています。
どんなときも、緻密に作り上げられた戦略通りに行動を行い、場合によっては、相手にアジャストしていくことを延々と繰り返しています。
これが、私の考える皆様の知らないアメリカンフットボールの魅力の一つです。
単純に、体の大きな人が当たっているだけのスポーツではなく、精巧な作戦の基、ハードなプレーを行っています。
この「戦略性」という面においては、どのスポーツを凌ぐものであります。
実際に、グラウンドで練習している時間よりも、戦略について頭を使って皆で考えている時間の方が長いくらいです。
また、戦略とその目的を達成するために、多種多様なポジションが存在しています。
人に当たることを専門としている人、ボールを投げることを専門としている人、ボールを捕ることを専門としている人、ボールを持って走ること専門としている人、書き出したらキリがないですが、細分化すれば20以上のポジションが存在しています。
一つの分野に特化したスペシャリストが、それぞれが輝けるポジションに配属され、一つの勝利を目指す、そこに胸を打たれます。
決して一人の頑張りが無駄にならない、どういった形であれ、勝利に貢献しているのです。
これは、フィールド内の話だけではありません。
フィールドの外でも、監督、コーチ、マネージャー、ドクター、トレーナー、観客含め多くの人が一つの試合に関わっています。
一つの会社のように、様々な部門が組み合わさり、激しい試合を繰り広げるところが魅力の一つであります。
さらに、他にも挙げるとすれば、他スポーツでは観られないスピード感、ハードなヒット、タックル、セットプレーであることによるプレーの予測、人それぞれでアメリカンフットボールの魅力というものは大きく異なるものです。
まず一歩踏み出してみよう!
「なんか難しそうだから」
「周りで観ている人が誰もいないから」
どことなく敬遠されがちな競技であるアメリカンフットボールですが、どんなことも踏み出さなければ始まりません。
意外にも、いろんなところで、アメリカンフットボールを観戦するチャンスはあります。
無理に観ようと気負わなくていいですが、チラッと見かけたときにスルーするのではなく、ちょっと観てみようかと思って、面白さに気づいていただければ幸いです。
まとめ
いかがでしたか。
最後まで下手な文章ではありましたが、アメリカンフットボールという競技の魅力が、極僅かでも皆様に伝わっていれば幸いです。
ここに書いた以上の魅力を、皆様自身で見つけていただければ嬉しいですし、今日からまた一人、アメリカンフットボールファンが増え、日本のアメリカンフットボールがもっと素晴らしい競技になっていくことを切に願っております。