「仙台市地下鉄」路線図から駅別乗車人員を円グラフで表現してみたよ!! ~南北線1000系、東西線2000系の利用者数はいったい!?~

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2015年12月6日、全国で最後の地下鉄新路線か!?と称される仙台市で2路線目の地下鉄、東西線が開業しました。

また、2017年は南北線が開通して30周年の節目となっています。

そんな仙台市地下鉄の駅別乗車人員を円で表現してみました。

仙台市ってどんなところ?

仙台市は宮城県のほぼ真ん中に位置しており、伊達政宗公の時代から東北地方の中心都市として栄えてきました。

同県の県庁所在地、かつ東北地方で唯一の政令指定都市、また東北地方最大の都市でもある仙台市は、100万人を超える人口を抱え、首都圏から新幹線で約1時間半という良好なアクセスもあいまって、周辺市町村を含めて約150万人の仙台都市圏を形成し、東北地方の商業の中心となっています。

また、仙台市及びその近郊には大学、高等専門学校、専門学校といった高等教育機関が豊富にあり、若くて優秀な学生が集まるまち「学都」としても有名です。

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また最近、テレビで見ない日はないといっていいくらい人気者になったお笑いコンビ、サンドウィッチマンの地元としても有名です。

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仙台市民の大動脈たる仙台市地下鉄

仙台市地下鉄は、仙台市交通局高速電車部が運営する地下鉄です。

泉中央と富沢を結ぶ南北線(14.8km)と、八木山動物公園と荒井を結ぶ東西線(13.9km)の2路線があります。

出典:仙台市交通局

仙台市交通局は以前「仙台市営地下鉄」と案内していましたが、2007年頃から「仙台市地下鉄」に変更され、案内板やきっぷ売り場、車内放送もすべて「仙台市地下鉄」に統一されています。

日本全国にある地下鉄のうち、最後までICカード乗車券、および駅ナンバリングが導入されていませんでしたが、ICカード乗車券については、2014年12月6日から「icsca」を導入、駅ナンバリングについては2015年3月までに導入されました。

また、新たな運賃制度として東西線開業に合わせ、仙台駅から東西南北3駅までのエリア内で乗降する場合の運賃を、200円とする「地下鉄均一運賃制度」を導入しています。

出典:仙台市市役所

さらに、郊外の大型商業施設等との提携により実施していた「パークアンドライド事業」について、これまでの泉中央地区と長町南地区に加えて、東西線開業に合わせる形で、八木山動物公園駅と荒井駅の駐車場を利用して新たに実施しています。

出典:仙台市役所

■ 南北線

南北線は、高度経済成長期以降、急速に宅地開発が進行し交通機関が路線バスだけでは追いつかない状況になっていたことから、1981年に建設を開始し、1987年7月15日に 八乙女駅 – 富沢駅間が開業したのを皮切りに、1992年7月15日に八乙女-泉中央間が延伸開業し、全線開業した路線です。

仙台市内を南北に貫くとともに、泉区を走る唯一の軌道系公共交通です。

旧奥州街道に沿った路線は、伝統的な都市の骨格を支え、通勤や通学、買い物にも不可欠な市民の足となっています。

仙台駅から長町駅の区間はJR東北本線と併走し、実質的にその緩行線としての機能を担っています。

これは、東北本線が長距離列車主流であった時代に、市内交通を担っていた仙台市電の代替として計画された経緯によります。

また、2017年は南北線が開通して30周年の節目となっています。

出典:株式会社ユニグラフィック

総事業費は、約2400億円となっています。

開業初年度の需要予測は、1日当たり22万5000人を見込んでいましたが、2016年度は18万人台にとどまっています。

2002年度を見込んでいた単年度収支の黒字化は、2008年度にずれ込みました。

■ 東西線

東西線は、八木山団地や東北大学を有する仙台市西部と、宅地開発が進む仙台市東部を結ぶ仙台市2路線目の地下鉄で、2015年12月6日に開業しました。

急勾配に対応できる鉄輪式リニアモーターカーを採用しています。

総事業費は、約2300億円となっています。

路線は、市南西部の八木山動物公園付近から東北大学のある青葉山を経て、都心部の仙台駅で地下鉄南北線と交差し、工業・流通業務が集積する東部地区を経由し、荒井に至る営業キロ13.9㎞、13の駅を26分で結びます。

開業効果で、薬師堂など駅周辺の住宅地の地価上昇率は全国有数となりました。

高低差が非常に大きいことが東西線の大きな特徴で、八木山動物公園駅は、地下鉄の駅としては日本一高い場所にあり、標高136・4メートルです。

最も低い六丁の目駅は、地下15・3メートルにあります。

八木山動物公園駅の手前にある急勾配は、リニアモーター式の車両でないと上れないそうです。

出典:仙台市地下鉄東西線開業と新たな都市づくり

仙台市地下鉄の乗車人数

南北線は、北部を中心に急速に拡大した郊外住宅地からのバスが飽和状態だった、仙台泉線の交通対策から必要に迫られて作られた路線です。

主に、泉区方面に外延的に展開した住宅地域から、都心部への人口流動の輸送を第一に、また、仙台駅周辺など市中心部に集中しがちな都市機能を南北に分散し、昼間人口を吸引する狙いもあり、北の泉中央と、南の長町に副都心の建設を進めました。

結果として、泉中央は、駅周辺にビルやマンションなどが立ち並んで副都心を形成し、2016年度の駅利用者数で泉中央は全17駅中、仙台に次ぐ2位となっています。

一方の長町は9位となっており、4位の長町南を含め、市南部は居住地域の色合いが強くなっており、都市機能形成は不十分な現状となっています。

それは、南北の乗客数の比率にも表れており、北部:南部=7:3と、南北格差となっています。

今後は、あすと長町(太白区)の再開発や市立病院移転による効果を、どれだけ乗客増に結び付けられるかが焦点となりそうです。

仙台市地下鉄の駅別乗車人員を円で表現してみました。情報元は仙台市交通局「仙台市地下鉄 駅別乗車人員の推移」の平成27年度となっています。

開業前の仙台市による利用者数予測では、開業時点で一日当たり22万5000人、開業20年目の2007年には33万人となる計画でした。

実際には、開業初年度は一日平均11万人で、その後は増加傾向で推移したものの、1995年の16万7000人をピークに微減傾向となりました。

近年は再び増加し、2016年度の1日当たり乗車人数が、1987年度の開業以来初めて18万人台に達しました。

2015年12月に2路線目の東西線が開業したことで、地下鉄での移動範囲が拡大し、利便性が向上した効果と思われます。

開業以来の各年度の乗車人数は、グラフの通りとなっています。

出典:河北新報社

初年度の11万3000人から1995年度まで増加が続きましたが、1990年代半ばに16万人台で頭打ちとなり、2000年代は15万人台に低迷した時期もありました。

2011年の東日本大震災後は、市内の人口増加に伴い、2012年度から回復基調に転じていました。

市は当初の需要を1日22万5000人と予測していましたが、過去最高となった2016年度でも、予測の8割強にとどまっています。

東西線は、人口の郊外化やモータリゼーションの普及により空間的に拡大している都市圏内流動をなるべく公共交通機関に一元化させて、よりコンパクトな都市構造へと転換することを目的としていることに特徴があります。

2012年3月に策定された仙台市都市計画マスタープランに、「機能集約型都市構造」と題したイメージ図(下図)があります。

かつての仙台市では、仙台駅を中心に南北の地下鉄線上に広域拠点2エリアを配し、市街地は外延的に拡大していく形で街づくりが行われてきました。(下図左)

しかし、これから目標とする都市構造のイメージは、それとは大きく異なっています。(下図右)

南北に加え、東西にも地下鉄線を配した上で、駅を中心に都市機能を集積し、市街地の拡大は抑制するというものです。

出典:仙台市役所

東西南北、十字の都市軸に施設や人を集め集約化することで、コンパクトシティ化を目指すとのことです。

東西線の2016年度の乗車人数は、1日当たり6万2000人と、2015年度の5万4000人に比べ15%増えましたが、開業前の需要予測(1日平均8万人)の約8割にとどまっています。

仙台駅から東側の利用が伸びず、沿線開発が課題となっています。

まとめ

いかがでしたか。

東北地方唯一の政令指定都市、仙台。

2015年の地下鉄東西線の開業によって、今後は急速に発展が期待され、ますます魅力溢れる街となっていくことでしょう。

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