台湾と中国で使われる中国語の違いについて ~台湾人が使う中国語「台湾華語」~

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「台湾」と「中国」

日本にとって、どちらの国の方が身近に感じるでしょうか。

そもそも、台湾のことを「国」と認める人と認めない人が存在することも事実ではありますが、アンケートによると、台湾の人が最も身近に感じる外国の人が日本人だということが、日経新聞のアンケートで分かっています。

長年、複雑な関係ではある台湾と中国ですが、政治のことは別として、言葉の面ではどういう違いがあるのかを大まかに見ていきたいと思います。

漢字が繁体字と簡体字、台湾の方が日本の漢字と近いものが多い

まず、基本的には台湾でも中国でも「中国語」が話されるので、言葉そのものは同じでお互い通じます。

喋り言葉だけで言うと、東京と大阪ぐらいの差です。

しかし、書くとなると、使われる漢字が異なります。

中国は、文化大革命の後には、読み書きができる国民を増やそうという試みで、難しい漢字を簡単なものに変えたものが多いです。

そういったふうに、簡略化された中国の漢字のことは「簡体字」と言われています。

例えば、学校の「学」は、日本語でも中国でも同じように書かれていますが、台湾では日本で言う戦前の旧体字と同じように「學」と書かれます。

そして「体」も中国語では「体」、台湾では「體」とやはり旧体字で書かれます。

しかし、基本的には台湾で使われている「繁体字」とは、日本で現在使われている漢字と同じものの方が圧倒的に多いです。

語学の「語」に関しては、日本でも台湾でも同じ漢字が使われますが、中国では左側の「言」が、サンズイに近い形に簡略化されています。

また、「結ぶ」の「結」の「糸」の部分は、中国では「小」の部分が一本の横線に簡略化されてしまっています。

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発音や使われる単語も違うものが多数

基本的に、同じ「中国語」なので、単語も文法も通じない程度に異なることはないものの、やはり歴史や地域、受けている影響も異なるため、発音や使われる単語にも違いが多くあります。

台湾は中国の南にあり、中国南部の福建省と基本的には同じ、ビンナン語という方言も使われています。

しかし、日本統治時代の影響が強く残っているため、福建省のビンナン語と台湾のそれとは、単語が違います。

「オートバイ」という単語は日本語の影響であり、台湾のビンナン語の一部になっていますが、福建省で耳にすることはありません。

そして、基本的に中国は北と南で発音の仕方が大まかに違うのですが、「アール化」と言われる巻き舌のような語尾や「軽声」と言われる、単語の一部に中国語のある四声をつけないで軽く低いトーンで発される単語の一部が多いのが北方で、南方にはそれらが少ない傾向にあります。

しかし、福建省の人々より更にそれが少ないのが、台湾の人が喋る中国語です。

使う単語に関しても、クーラーのことは台湾では「冷気」、中国では「空調」と言われています。

ルームメイトのことは、台湾では「室友」、中国では「同屋」と言われます。

タクシーのことは、台湾では「計程車」、中国では「出租車」です。

こういった違いは、台湾人と中国人同士で有名でもあるので、知っている人が少なくないものの、ときには一瞬通じなくなってしまったり聞き返したり、なんていうこともあるぐらいなので、そういった際には文化の違いを感じる人々が多いことが現状です。

まとめ

いかがでしたか。

日本で中国語を学ぶ場合、ほとんどの場合は、中国の簡体字で中国の中国語を学ぶことになります。

台湾風の中国語を学ぶ日本人の多くは、台湾に留学する人が多いです。

基本的に、文字や感覚の面で、日本語に近くて親しみやすいのが台湾の中国語ではありますが、これから中国の存在は世界的に大きくなって行くはずなので、ビジネスなどに役立つ中国語にこだわるのなら、中国の中国語を学ぶ方が賢明かもしれません。

どちらにしても、高度なレベルに達している人の場合は、どちらにも切り替えられるぐらいの力を身に付けることも不可能ではありません。

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