軽音楽部に所属していた経験のある方ならわかると思いますが、バンドで人気のあるパートといえば、なんといってもボーカルとギターです。
なので、パートを決めるときには大抵、ボーカルとギターの取り合いなり、ベースとドラムは押し付け合いになってしまいます。
ベースとドラムは、そんな不遇なパートなのです。
ボーカルとギターに隠れたパート
実際、音楽好きを公言する女子と音楽の話をしても「あの歌詞胸キュンだよね」という話は出てきても、「あのドラムのフィルインが最高なんだよね」という話は、よっぽどのことがないと出てきません。
そう、ベースやドラムは、よっぽど意識して聴かないと、そこで鳴っているはずなのにその存在にすら気づかないパートなのです。
さらに、特にドラムは不遇なことに、上手く叩いてもスルーされるのに、下手だと一番悪目立ちしてしまうパートなのです。
どんなにイケメンのボーカルとギターをこさえても、ドラムが下手だとすべてが台無しになってしまうという、破壊力抜群なパートなのです。
ドラムとベースの重要性
とにかく、ベースとドラムは日陰者とされがちなパートですが、以前L’Arc~en~Cielというバンドがやった面白い試みにより、ドラムとベースの重要性に気づいた方も多いのではないでしょうか。
どういう試みだったかというと、Ready Steady Goというシングルのカップリングに、ボーカルレス、ギターレス、ベースレス、ドラムレスをそれぞれ収録したのです。
これらを聴き比べて個人的に思ったことは、この中で一番ないと淋しいのはドラムで、次点がベースだということです。
これに関しては、意見が分かれると思いますが、ドラムがないと、とにかくリズムの輪郭のハッキリしないボヤけた曲になってしまい、ベースがないと、全体的にノッペリした味気ない曲になってしまうのです。
ドラムとベースを聴くのにオススメのバンドと曲
さて、ベースとドラムの重要性が分かったところで、ベースとドラムを聴くのにオススメのバンドと曲をご紹介します。
まず、ベースですが、ベタですがレッド・ホット・チリ・ペッパーズのGive It Awayを聴きましょう。
これで、ベースの音が分からなかったら、再度聴きましょう。
意識すれば、聞き取れるはずです。
この曲のオススメポイントは、手数が多くグルーヴィなベースラインも然ることながら、ベースが鳴っていない部分もあり、ベースが休んでから入ってくる時に、一気に音の厚みが増す、このメリハリが堪らなくカッコいいのです。
同じ理由で、THE BACK HORNのコワレモノも、ベースが休んで入ってを繰り返すので、ベースが鳴ったときに「今だ」と気づくと思います。
次にドラムですが、特に聞き取りづらいのがバスドラムでしょう。
ドラマーや音楽性によりますが、もこもこして他の音に紛れやすいのがバスドラムです。
なので、ドラムの聞き取り初心者は、バスドラムの存在感があるバンドを選んで聴くのをオススメします。
私が今まで聴いた中で、特にバスドラムの存在感が強いと思ったのは、ONE OK ROCKと04 Limited Sazabysです。
この2バンドを聴けば、ドラムをやったことがない方でも、どれがバスドラムの音なのか、意識すればすぐに分かるはずです。
この2バンドでなくても、基本的にパンクロックやラウドロックは、バスドラムの存在感が強いバンドが多いので、かなり聞き取りやすいです。
次に、バスドラムと並んで重要なスネアドラムですが、これはかなり千差万別で、バンドによって、ドラマーによって様々ですし、同じドラマーでも曲によって様々です。
なので、色々な曲を聴き比べて、カンカン甲高い音のスネアドラム、ドーンドーンと伸びる音のスネアドラムなど、意識して聴いてみると違いがわかって面白いと思います。
まとめ
いかがでしたか。
さぁ、あなたも明日から、歌詞の話ばかりせずに、ベースとドラムに耳を傾けましょう。
新しい音楽世界が、あなたを待っているはずです。