ヘヴィメタルは、70年代のイギリス発祥のロックミュージック。
ハードロックの進化系ともいわれ、現在でも、さまざまな人気バンドが世界各地で活躍しています。
現在だと、略称は「ヘビメタ」ではなく「メタル」が使われることが多いです。
では、メタルに入門するには、なにを聴くのがいいのでしょうか?
ここでは、そのガイドを提供します。
メタルの創始者
メタルの創始者は、誰なのか。
説は色々ありますが、基本的には「ブラックサバス」と、「ジューダスプリースト」の名が挙げられることが多いです。
ブラックサバスは、レッドツェッペリンやディープパープルらと、並べられるハードロックバンドでもありますが、その独自の重低音などから半分メタルのような扱いをされます。
しかし、メタルのかたちを純粋に打ち出したのは、ジューダスプリーストです。
俳句といえば松尾芭蕉であるように、メタルといえばジューダスプリーストです。
ルーツから聴きたいという人は、まずジューダスプリーストの作品を聴きましょう。それも70年代の初期作をです。
スラッシュメタル
80年代になると、メタルシーンはコマーシャル性を強めていきます。
テレビにも登場し、CDセールスは華々しい数字を打ち出します。
メタルが、音楽ジャンルの花形になったわけです。
一方で、そうした流れに逆らい、本来のアンダーグラウンドな場所に、戻ろうとするバンドも現れました。
その潮流のひとつが、スラッシュメタル。
代表バンドは、「メタリカ」です。
楽曲のスピードと、アグレッションが特徴。メロディは抑え目で、ひたすら攻撃性を追求しています。
皮肉なことにメタリカは大ヒットし、後の音楽シーンに重大な影響を及ぼします。
まずは、メタリカが80年代に出したアルバムから、聴くといいでしょう。
プログレッシブメタルとメロディックデスメタル
90年代に入ると、メタルシーンは沈静化します。
しかし、ジャンルの拡張は静かに進行していました。
まずは、「ドリームシアター」の登場です。
彼らは、プログレッシブ・ロックをヘヴィメタルと融合させる独特の音楽性を追求し、プログレッシブメタルとよばれるジャンルを生み出します。
長大で複雑な楽曲、ジャズの手法を取り入れた曲展開、高度な演奏テクニック、メタルの攻撃性。これらをあわせもつ彼らの音楽は、シーンに衝撃を与え、数えきれないほどのフォロワーを生み出します。
一方、ヨーロッパからは、メロディックデスメタルが登場します。
アンダーグラウンドな音楽だったデスメタルに、強力なフックをそなえたメロディを融合させた音楽性が特徴。
代表バンドは、「インフレイムス」です。
彼らの影響はアメリカにも及び、数々の後続バンドを生み出しました。
プログレッシブメタルとメロディックデスメタルが、後続に与えた影響はすさまじく、現在活躍しているバンドには、なんらかの形でその影響がみられます。
まずは、ドリームシアターとインフレイムスの初期作を聴きましょう。
日本のメタルバンド
日本にも、メタルバンドはいます。
一番の大御所は、「ラウドネス」でしょうか。
しかし、もっとも有名かつ、その実力が国内外で認められているバンドといえば「XJAPAN」です。
彼らは、デビュー時に日本のメタルシーンと衝突を起こし、そのせいで日本のメタル関係者には、XJAPANにいい顔をしない人が少なくありません。
しかし、その音楽性はれっきとしたメタルであり、海外からは日本を代表するメタルバンドであると率直に認められています。
ジューダスプリーストや、アイアンメイデンのようなオーソドックスなメタルを地盤としつつも、そこに様々な音楽を融合させている点が特徴です。
「スピードナンバー」には、80年代ドイツのメタルバンドの影響が見られます。
バラードになるとクラシックの影響が色濃く、また曲によっては日本の歌謡曲に近づきます。
今の日本には、XJAPANをリスペクトするバンドがほんとうに多いです。
まずは、XJAPANのアルバムを聴いておきましょう。
まとめ
いかがでしたか。
70年代、80年代、90年代、そして、日本を代表するメタルバンドを紹介しました。
まずは、彼らのアルバムを聴いてみて、気に入ったものがあればそこから掘り下げていくといいでしょう。
自分の好きなアーティストが、どこから影響をうけているのかを調べて、それを自分でも聴いてみるのです。
彼らから影響を受けた若手バンドを、探っていくのもおすすめです。