プラモデルというと、子供のおもちゃというイメージがあるかもしれません。
しかし、多くの大人も楽しんでいるのが、ガンプラというプラモデルなのです。
ガンプラの歴史
ガンプラとは、ガンダムのプラモデルの略で、文字通り、機動戦士ガンダムに出てくるモビルスーツを模型化したものです。
1980年に、はじめて登場しました。
その時、プラモデル化されたのは、144分の1スケールガンダムで、当時はおもちゃ屋に並ぶ人も少なくありませんでした。
現在に至るまで、35年間もの間、およそ4億体をこえるガンプラが販売されています。
その人気は今も衰えをしらず、絶えず進化を続けてきました。
最初は、そのキットも一色のものだったので、塗装しなければあまり見られたものではなく、かつ接着剤が必須でした。
しかし今は、色分けが進み、ただ組み立てるだけでも、それなりに格好よく仕上がります。
接着剤も不要で、ニッパーひとつあれば、簡単に組み立てられるものがほとんどです。
ガンプラの世界大会「GUNPLA BUILDERS WORLD CUP」も登場し、ガンプラ界はさらに老若男女、国籍問わずにぎわっています。
ガンプラの種類
ガンプラと一口にいっても一種類ではなく、大きく分けて、
HG(ハイグレード)、MG(マスターグレード)、PG(パーフェクトグレード)、RG(リアルグレード)、RE/100(REBORN‐ONE HUNDRED)
の五種類に細分化されています。
HG(ハイグレード) 1/144
HGは、手軽に組めるガンプラで、スケールは144分の1メインとなり、パーツ数は少なく、関節の可動も控えめで、値段は平均で1000円前後です。
パーツが少ないため完成するまでにかかる時間も少なく、ガンプラ初心者でも比較的楽に組み立てられます。
種類が多いのもポイントです。
MG(マスターグレード) 1/100
MGは、HGと比べてパーツ数も多く、スケールも100分の1と大き目です。
組み立てはHGと比べると時間がかかりますが、その分関節可動も大きくとられており、様々なポージングが楽しめます。
HGではできなかった正座までできるくらいです。
プラモデルを装飾するデカール(シール)もより細かくなり、仕上がりはHGより優れています。
値段は平均3000円前後といったところです。
PG(パーフェクトグレード) 1/60
PGは、MGより更にパーツ数も増え、スケールも60分の1と大きくなり、完成させるまでの難易度、時間はHGの比ではありません。
値段も1万円を超えるものがほとんどですので、初心者はあまり手を出さないほうがいいかもしれないグレードです。
おそらく完成させるまでに、数日を要するでしょう。
しかしその分完成度は抜群で、電飾が付属されているものもあり、目やそのほかパーツを光らせたりすることも可能になっています。
RG(リアルグレード) 1/144
RGは、HGとMGの中間のようなグレードで、スケールは144分の1でHGと同じですが、パーツ数はMGに近いものがあります。
スケールが小さくパーツ数は多いので、パーツがより細かくなっており、うっかり破損させてしまう可能性が高いのですが、小ささの割に完成度が高いのが特徴です。
比較的新しいグレードですので、種類はまだ出そろっていないのが現状です。
値段はピンキリで、1500円から3000円程度です。
RE/100(REBORN‐ONE HUNDRED) 1/100
RE/100は、最も新しいグレードで、こちらもRGとは違う意味で、HGとMGの中間のようなグレードです。
というのも、スケールは100分の1とHGより大きいのですが、パーツ数はHGとあまり変わりません。
必然的にパーツも大き目となるので、HGよりも初心者に優しい仕様です。
色分けに関しては、HGとMGの間くらいとみていいでしょう。
値段は、3000円前後です。
このように、それぞれに異なる性質があるので、ガンプラをはじめて間もないという人は、HGかRE/100を選ぶと入りやすいかもしれません。
その後、MG、RGにステップアップして、ゆくゆくはPGを組むという段階を踏むと、よりガンプラの世界に没頭していくことでしょう。
ガンプラをより楽しむために
一通りのグレードを組み上げたら終わり、ではありません。
むしろそこでようやく、ガンプラにおけるスタートラインにたった、といっても過言ではありません。
ただ組んだだけでも十分格好良いのですが、よりその素晴らしさを引き立てるため、一工夫二工夫していくのです。
モールドと言われるくぼみを、専用ペンや塗料などで黒くなぞる「墨入れ」や、ニッパーで切った後をより目立たなくさせる「ゲート処理」、全部ではなく、一部だけを塗る「部分塗装」など、その方法は様々です。
最も入りやすいのが墨入れで、手間の割にはその効果は抜群で、これだけで見栄えが全然変わってきます。
更に塗装に慣れてきたら、例えば塗装がはがれて地金が見えてるようにしたり、雨に長い期間さらされて汚れているように塗装する「ウエザリング」などといった、高等技術を使ってもっと格好良くしてあげたり、完成したガンプラに様々なポーズをとらせて撮影したりと、その楽しみ方は無限大です。