「観葉植物が欲しいけど、何を選んだら分からない。」
「気に入った観葉植物の名前が分からない。」
おしゃれな家には必ずある観葉植物ですが、名前とイメージが一致しなくて困っている人も多いことでしょう。
また、観葉植物はたくさんの種類があって、選び方に困りますよね。
観葉植物には、弱い日差しでもしっかり育つものや乾燥に強いもの、寒さに強いものなどさまざまな種類があります。
自分にぴったりな観葉植物が見つかれば、日々の暮らしの質が向上するはずです。
今回は、たくさんある観葉植物のなかでも、オススメの観葉植物を4つご紹介します。
医者いらずの異名を持つ「アロエ」
分類は、ユリ科アロエ属です。
南アフリカを中心にマダガスカル、アラビアなどに200種以上があります。
日本にもたくさんの種類が導入されていますが、一般に普及しているものは少ないようです。
「医者いらず」の名で知られるキダチロカイは民間薬としても愛好者が多く、よく普及しているひとつです。
栽培管理ですが、日照不足にもよく耐えますが、直射光にあてるほうが丈夫に育ちます。
寒さには強く、キダチロカイなどは、大株になれば軽い霜くらいには耐えられます。
生長期は、どんどん水と肥料を与えてもかまいませんが、秋からは水を控えます。
低温期に水が多いと腐ってしまうからです。
植え替えは初夏がよく、用土は水はけのよいことが大切です。
15度以上あれば、いつでも挿し木でふやせます。
ネコナカイガラムシがつきやすいですが、葉を薬用とする場合は、殺虫剤の使用をさけなければなりません。
葉の模様や色彩が美しい「カラテア」
分類は、クズウコン科カラテア属です。
熱帯アメリカに100~150種あります。
マランタ属と混同されやすいですが、マランタは茎が長く伸び、挿し木でふやせますが、カラテアは株分けしかできません。
花の美しい種類もありますが、多くは観葉種です。
栽培管理ですが、一般に半日陰で育て、日照不足にもよく耐えますが、葉質の硬いものは少し光を強くします。
高温多湿を好むので、生長期の夏は、葉水を回数多くやって空中湿度を高めてください。
冬も、12度以上には保温したいものです。
鉢土の過湿は好みませんが、乾燥も嫌うので注意しましょう。
用土はミズゴケ単用が簡単ですが、大鉢作りでは鹿沼土、パーライト、軽石などに、腐葉土、ピートモスなどを混ぜたものでもよく育ちます。
株分けでふやし、植え替えは6月ごろが適期です。
カイガラムシとハダニには、注意が必要です。
立ち姿の美しい「キぺルス(シペラス)」
分類は、カヤツリグサ科キぺルス(シペラス)属です。
熱帯から亜熱帯地域を中心に約700種がありますが、観葉種として栽培されるのは、アフリカ、マダガスカル原産種です。
元来、水湿地に育ちますが、陸上でも育ちます。
小型種は浅い水盤に植え、夏にその涼感を楽しむことができます。
斑入り種もありますが、注意してふやし続けないと斑が消失してしまいます。
栽培管理ですが、一年中直射光で育てますが、日照不足にもよく耐えます。
寒さに強く、乾いた状態なら5~8度で越冬します。
シュロガヤツリは戸外でも越冬します。
株分けで繁殖しますが、種類によっては挿し木もできます。
しかし、斑入り種は株分けでないと、緑に戻ってしまいますので、注意しましょう。
また、大きくなり過ぎたら、株元まで刈り込むと、次には丈の低い葉(実際には茎)がそろいます。
肥料はほとんどいらず、病害虫の心配もありません。
テーブルヤシが特に人気「ヤシ類」
分類は、ヤシ科です。
熱帯から亜熱帯地域を中心に、世界中に210属2500種以上があります。
ヤシの仲間は、熱帯では重要な植物資源で砂糖やでんぷんを取ったり、ヤシ酒も作ります。
屋根をふいたり建築用材にもなります。
ボタンなどの工芸用にもなり、籘いすなどの家具もヤシの仲間で作るものです。
ナツメヤシの実も、乾果として販売されています。
また、大きな実をつけるココヤシは、熱帯の海辺になくてはならぬ風物ですが、油脂の原料としても重要な産物です。
ヤシの並木は南国のムードを盛り上げますが、寒さに比較的強い種類もあって、日本でも太平洋沿岸の温暖地では、並木や公園樹として利用されるものがあります。
フェニックス属では、シンノウヤシが普及しています。
やわらかい羽状複葉で、幹とのバランスもよく、小~大鉢までに適し、和洋ともによく似合います。切り葉としても利用できます。
葉が少し硬く不ぞろいなのが、カナリーヤシです。
耐寒性が強く、霜よけ程度で越冬する地域が多く、庭園や街路に植えられ、大木になって毎年黄色の実をたくさんつけている光景がよく見かけられます。
よく似た種類に、ナツメヤシがあります。
大鉢物として人気のあるのが、ケンチャヤシです。
羽状複葉は長さ2m以上にもなり、緩く半円形に垂れ下がります。
葉数は少ないですが、広い場所を飾るのに適しています。
よく似た種類に、ヒロハケンチャヤシがあります。
小葉が前種では葉軸に対してV字状に出るのに対して、ヒロハのほうは、ほぼ水平に出るので区別されます。
より強健で生長がはやいので、ヒロハのほうが普及しています。
優雅な株立ち状になるのは、アレカヤシです。
ヤマドリヤシ、コガネタケヤシとも呼ばれます。
羽状複葉で立ち性です。
葉も黄緑色ですが、葉柄が黄色で黒色の小斑点が入るのが特徴です。
株分けもできますが、やや寒さに弱いので、冬は10度程度が必要です。
また、株立ち性のものには、カマエドレア属があります。
キレバテーブルヤシは、茎は細いが直立性で羽状複葉をつけます。
非常によく新芽を出すので、伸びすぎた古茎は次々と切り捨てることができます。
花が咲きやすく、実は赤く熟して観賞価値があります。
寒さにも強く、大鉢に向きます。
市場では、エランピンと呼ばれています。
形態のよく似たカマエドレア・ザイフリッツィーも、最近普及し始めてます。
ヒメテーブルヤシもよく知られた小型種ですが、葉数が少なくハダニにやられることが多いので、あまり栽培されていません。
テーブルヤシは、小苗でも草姿がよいので中鉢として利用されます。
日照不足にもよく耐え、強健ですが、ハダニがつきやすく大きくなると下葉が枯れあがってしまいます。
クジャクヤシは、葉先が魚のヒレのように切れ込む二回羽状複葉で、クジャクの羽を思わせる優雅さがあります。
鉢物としては、株立ちとなるコモチクジャクヤシが栽培されています。
葉数がやや少ないですが、変わった葉形が喜ばれています。
ヤシは、一般にココヤシの名でよく知られています。
大きな実は、土産物として売られています。
生命力が強く、よく発芽しますが、日本で栽培するのは大変難しい種類です。
トックリヤシはその名の通り、幹がとっくり状になりますが、鉢作りは無理です。
しかし、実生2~3年の小苗は、力強い草姿で観葉鉢物として優れています。
種子の入手難で、これまであまり栽培されていませんが、注目してよい種類でしょう。
トックリヤシモドキも似た形態をしており、鉢物として時々見かけられます。
横張りが少ないのがやや気になります。
両種とも寒さに弱いのが欠点で、越冬には12度以上は必要です。
栽培管理ですが、種類によって違いはありますが、高温期に生長し、冬はじっと耐えるというのが普通です。
用土は、砂や小粒の礫や軽石を多くして、排水をよくしておきましょう。
単幹種は、あまり肥培すると早く大きくなりすぎてしまいます。
株立ち種は、6~7月の高温期に植え替えをかねて、株分けすることができます。
大型種はかなり根を切りつめないと、どんどん大きな鉢になってしまいます。
趣味栽培では、自家採種はまず不可能に近いので、実生小苗を見つけたときに養成株として買っておくとよいでしょう。
真夏の強い直射光はさけますが、他の季節はなるべく日光に当て、丈夫に育てることで耐寒力が強くなります。
ハダニのほか、地下部にネコナカイガラムシがつくことがあるので、植え替え時に注意して退治しましょう。
まとめ
いかがでしたか。
空間をきれいにしてくれたり、癒し効果をもたらしたりしてくれる観葉植物。
ぜひ、日常の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。