「ねこようかい」とは何か?
それは「ぱんだにあ」さんという方が描かれる、可愛くほのぼのとした、猫妖怪の4コマ漫画です。
猫妖怪とは読んで字の如く、妖怪なのに猫、という不思議な生き物たちのこと。
こうして書いても、ピンとこない方が多いと思います。
ねこようかい からかさおばけ #ねこようかい #四コマ pic.twitter.com/JiQXgfyFEf
— pandania (@pandania0) 2016年3月19日
本書にはメジャーからマイナーまで、多種多様な妖怪が登場します。唐笠おばけ、ろくろ首、サトリ、人魚、ぬりかべ、百目小僧……。
それらが全て、ベースが猫なのです。
その愛らしさは、猫好きならメロメロになってしまうほど。
ぜひ実際に本を手に取って、魅力を確認してみて頂きたいのです。
ねこようかいの単行本化が決定しました。
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2018年2月22日発売です。
応援してくださる皆様のおかげです、本当にありがとうございます…!
— pandania (@pandania0) 2017年12月26日
どこで読めるの?
私がねこようかいと出会ったのは、twitterでした。
偶然TLに流れてきた、ねこようかい「ぱふぇちゃん」の漫画……。
その愛らしさと、えも言われぬ微笑ましさに、あっという間に虜になりました。
実は4コマ漫画誌でも連載されていますし、発表済みの漫画をまとめた単行本も、二月に発売しました。
この単行本、オールカラーで描きおろしという、夢のような内容です。
まとめて読むのもオツなので、ぜひ手に取ってみて下さい。竹書房から発行されています。もちろん今でも、twitterで新作が発表されています。
どんな妖怪が出てくるの?
前述の通り、誰もが知っている「人魚」や「ぬりかべ」から、ややマイナーや「小豆あらい」「けうけげん」まで、多種多様な妖怪が登場します。
そして、その誰もが猫の姿をしているのです。
ねこようかい あずきあらい #ねこようかい #四コマ pic.twitter.com/I0JZ1grVWN
— pandania (@pandania0) 2017年6月8日
一例をあげると、人魚は上半身が人間ではなく猫、下半身はセオリー通り魚という……。
しかし、これがなんとも愛らしいのです。
猫なのでお魚を食べるし、喉をゴロゴロ鳴らすし……。
猫である必要は?など野暮なことは言わずに、その愛らしさに癒されましょう!
彼らの飼い主と同様に……。
飼い主と猫の愛
本書に登場する猫妖怪は、ほとんどが飼い猫(飼い妖怪?)です。
そうでなくてもキャットカフェに勤めていたり、気にかけてくれる人間がいたり……。
現実では猫に優しくない人もおり、胸がいたいのですが、この作品に出てくる人間は皆猫に優しく、安心して読めるのです。
特に飼い主たちと猫妖怪は、皆お互いに深い愛情を寄せ合っており、心が洗われます。
ケサランパサラン7 家庭訪問とケサランパサラン #ねこようかい #四コマ pic.twitter.com/jZPNDgR3nG
— pandania (@pandania0) 2018年3月12日
美猫の「雪女」を飼っている、飼い主のお兄さん。毛だらけの「けうけげん」を飼う一家、特に眼鏡のお父さん。「人魚」を飼う、大企業の会長(マフィアのドン風)。猫を飼いたいと思っているお兄さんと、彼の後をついて歩く「べとべとさん」。
猫は飼い主を大好きだし、飼い主も猫を愛し、大切にしている……。
予防注射が嫌で、長い首で動物病院の予約を邪魔しようとする「ろくろ首」と、それに困るお母さんの攻防は、なんとなくユーモラスで愛らしいです。
普通の猫でも、動物病院は嫌がりますものね……。
「サトリ」のグレイちゃんは、飼い主の心の声が聴こえる妖怪。しかし飼い主一家はそれを知りません。「消しゴムどこかな?」という飼い主の心の声を聴き、そっと消しゴムを彼女のほうへ転がしてあげる……。
その後、グレイを見て「なんか、やり遂げたって顔してる……」と不思議そうな飼い主がおかしく、クスリと笑ってしまいます。
黒い噂が絶えない「会長」は、不老長寿を求めて人魚を手に入れます。しかし、人魚を見た瞬間、その愛らしさの虜に……。
彼(彼女?)を「ぱふぇちゃん」と名付け、一緒に暮らすことにしました。ぱふぇちゃんの為に大きなプールを貸し切り、大きな魚をプレゼントし、共に眠り、ご飯を食べ……。愛するぱふぇちゃんと生活するようになって、会長は毎日幸せいっぱいです。
ねこようかい にんぎょ5 #ねこようかい #四コマ pic.twitter.com/7oc3WvIP97
— pandania (@pandania0) 2016年8月28日
一度はぱふぇちゃんの幸せを考え、海に還してあげたのですが、ぱふぇちゃんは自分の意思で反転して、会長の許に帰ってきました。帰って来たぱふぇちゃんを抱きしめて「ぱふぇちゃん!!」と大号泣する会長が可愛いやら、おかしいやら……。
ヤクザの親分のように迫力たっぷりの、威厳溢れる会長。実際、会社では部下達に恐れられている様子。ブラックな噂も絶えず、決して善人ではないようです。
ねこようかい にんぎょ8 #ねこようかい #四コマ pic.twitter.com/8p7PipM83A
— pandania (@pandania0) 2017年2月27日
でも、ぱふぇちゃんの前にいる時の会長は、優しいおじいちゃん。ぱふぇちゃんも会長を慕い、いつも一緒にいます。プールに入る時、会長に「一緒に泳ごう」というような仕草をしたり。(会長はカナヅチらしく戸惑っていましたが、結局浮き輪をつけて一緒に泳ぎました)会長に抱っこされて、嬉しそうに腕にしがみついたり。
さらに毎朝、決まった時間に会長を起こしてくれます。
ねこようかい にんぎょ13 #ねこようかい #四コマ pic.twitter.com/ecVHsuIT5B
— pandania (@pandania0) 2018年3月28日
どのお話も素敵だし、どの飼い主と猫も好きなのですが、個人的に「ぱふぇ&会長」ペアには、きゅんとさせられることが多いです。彼らの生活を傍で見守る、黒服の部下も良い味を出しています。
最後に
いかがでしたか。
まだまだ語り足りない、本書の魅力。
単行本に収録されていない「かまいたち」などのエピソードもあるので、ぜひ二巻も出して頂きたいです。
これからもtwitter、雑誌ともに追いかけて、可愛い猫妖怪と飼い主たちの、幸せを見守っていきます。
クスッと笑いたい時、優しい気持ちになりたい時、オススメの作品です。