軽油は軽自動車の燃料ではないですよ!!ガソリン、灯油、軽油などの石油製品の謎に迫る!!

スポンサーリンク

ガソリン車はガソリン、ディーゼル車は軽油ですよね。

ではさて、軽自動車はガソリンでしょうか?軽油でしょうか?

もちろん、軽自動車はガソリンとなりますよね。

ところが、「軽という文字だから、軽自動車は軽油でしょ」と思っている人は少なくありません。また、セルフスタンドで、ガソリン車に軽油を給油して車を故障させたという話も聞きます。

また、普段乗らない社用車などは、ガソリンか軽油かわからないですよね。発電機なども、どの燃料を使えばいいのかわからないことがあります。

今回は、各燃料の違いを解説します。

ガソリン、軽油、灯油などは、どうやって作られるのか?

出典:石油情報センター

ガソリン・軽油・灯油などの各石油製品は、原油から作られています。

原油は、製油所の加熱炉で約350℃に加熱されて、蒸気になり蒸留塔に送られます。蒸留塔は、上にいくほど低い温度となっていて、入ってきた原油の蒸気を、沸点の低いものから順に分けています。

沸点が30~180℃でガソリン、170~250℃で灯油、240~350℃で軽油が取り出され、冷やされて液体の状態に戻されます。最後に蒸留塔に残ったものが、重油やアスファルトとなります。

軽油は淡い黄色ですが、ガソリンと灯油は無色透明です。ガソリンと灯油を見分けるため、ガソリンにはオレンジ色を着色しています。

また、原油から精製される石油製品の割合はほぼ一定で、ガソリンや軽油、冬季には灯油など、指定した製品だけを多く生産することは困難です。

昨今、研究によって、軽油や重油を熱で分解すればガソリンがとれることがわかり、工業的に行われるようになりました。この方法をクラッキングとよびます。

クラッキングは、はじめのうちは熱の作用だけでおこなっていましたが、圧力をかけたり、触媒を使うと一層品質のすぐれたガソリンがとれることがわかったので、現在は、天然または人工の白土を、硫酸やアルカリを用いて活性化した触媒(活性白土)を用いた接触分解法が、多く採用されています。

精製される油の種類は?

ナフサ(沸点20~220℃)

原油から得られる最も軽質の液体で、ガソリンに似た特性をもつ石油製品です。

工業原料として盛んに利用される石油製品です。燃料としても利用できますが、プラスチックなどの原料としての用途が使用量の大半を占めています。

ガソリン(沸点30~220℃)

私たちの身の回りにある石油製品の中で、もっとも身近なものといえるのがガソリンです。

沸点が低い(沸点30~220℃)ため、常温・常圧で蒸発しやすい石油製品です。

蒸発したガソリン自体も、高い引火性を持っているので、扱うときは火気厳禁です。

もともと無色透明の液体ですが、灯油との見分けができるように「オレンジ色」に着色されています。

99%以上は、車の燃料として消費されていますが、小型の航空機や溶剤、ドライクリーニング用や塗料にも使われています。

自動車のガソリンは、レギュラーとハイオクがあります。

ハイオクは、レギュラーよりもオクタン価が高いガソリンです。

オクタン価とは、エンジン内部での異常燃焼によって起こる振動(ノッキング)の起こりにくさを示した値です。このオクタン価が高いほど、低い振動で燃焼します。

よって、ハイオクの価格は、レギュラーより高くなっています。

レギュラーガソリンの場合、オクタン価は89以上と規定されています。対して、ハイオクガソリンは、96以上に設定されています。

ハイオクガソリンがない時代は、有鉛ガソリンという鉛を含んだガソリンが主流となっていました。なぜガソリンに鉛を加えるかというと、鉛がオクタン値を高めるためで、盛んに使われていました。

しかし、鉛は人体にも悪影響を与えるのは有名です。有鉛ガソリンは燃焼させると、ガソリンの主成分である炭化水素と化学反応を起こして結合し、四エチル鉛を生成してしまうのです。

この四エチル鉛は、皮膚や呼吸から体内取り込まれて、神経に影響を与えるため、1970年代後半から規制されています。ハイオクガソリンは、有鉛ガソリンに代わる高オクタン値ガソリンとして誕生したのです。

灯油(沸点145~270℃)

灯油は、ガソリンと並んで身近な生活を支える石油製品です。

灯油は、扱いやすい部類の石油製品です。灯りのための油なので、灯油と書きます。無色透明の液体で、主に暖房や給湯器の燃料として使われます。

石油ストーブや石油ファンヒーターに使用されることが多いため、国内の家庭暖房用の灯油は「白灯油」に区分されています。硫黄分が80ppm以下で、匂いが少なく世界でもトップクラスの品質となっています。

また、ガソリンの引火点が-43℃以下であるのに対して、灯油の引火点は40~60℃以上と高いため、常温で自然発火する恐れは低いため、比較的安全に保存できるのが特徴です。

また、石油製品独特のにおいがありますが、強くないので安心して扱える石油製品です。軽油と性質が近いので、脱税を防止する理由として「クマリン」が添加されています。

軽油(沸点170~370℃)

軽油は、沸点が180℃から350℃で、引火点が50℃から60℃と、灯油並みに安定した石油製品です。ディーゼル燃料とも呼ばれます。

軽油は、輸送産業を支える重要な存在です。軽油の主な用途は、ディーゼルエンジンを搭載した車両や列車、船舶の燃料です。

また「軽油」という名前は、重油との対比でつけられています。

ガソリンエンジンは、空気とガソリンを混合した気体を、エンジンの燃焼室内でスパークプラグで発火させる仕組みですが、ディーゼルエンジンは、燃焼室内の空気を圧縮して温度を上げて、軽油の自然発火温度に近づけて、燃焼室に霧状の軽油を吹き込んで発火させる仕組みです。

よって、軽油をガソリンエンジンに、ガソリンをディーゼルエンジンには使えません。

重油(沸点300~400℃)

重油は、原油からガソリンや灯油を分離したさいの残油です。そのため、他の石油製品には含まれていないタール、アスファルトを含むため、黒くてドロドロと粘っこいです。

非自動車用ディーゼルエンジン、工場、病院、学校、ビルなどの小・中規模ボイラーの燃料や、温風暖房などに使われています。

重粘質であることから「重油」と名付けられました。ガソリンや灯油よりも沸点が高いです。また、水よりも比重が軽いことも特徴のひとつで、 水を1としたときに重油は0.9程度となります。

また、他の石油製品よりも高い発熱量を持っているため、エンジンなどの内燃機関よりも、ボイラーなどの外燃機関を動かすための燃料として使用されます。

重油は、税法上、A重油・B重油・C重油の三種類に分類されます。これは、蒸留後に残った油(残渣油)と軽油の混合割合に応じて分類されます。

出典:ヤンマーホールディングス株式会社

A重油は残渣油1:軽油9の割合、B重油は残渣油5:軽油5の割合、C重油は残渣油9:軽油1の割合が基準となっています。

おわりに

世界で一番消費されているエネルギー資源であり、くらしや社会を支える基幹エネルギーであることがわかりました。

発電の燃料や熱源、動力源の他に、化学製品など工業製品としても利用されるなど、幅広い用途を持ち多様な分野で使用されており、今後も重要なエネルギー資源であることに変わりありません。

スポンサーリンク
Translate »