日常走り回っているトラックの「積載物品名」が気になるときがありませんか?
「絶対無いです!!」という回答が返ってきそうですが(笑)
私は、たまに目につきます。
このでかいタンクローリー、中身が醤油。
ご苦労さまです pic.twitter.com/AfwlM0AWH6— BAUSU (@yuukibausu) 2013年8月9日
今回は、その「積載物品名」での「バラセメント」に、クローズアップしてみたいと思います。
そもそも「セメント」とは
本題に入る前に、
そもそもセメントとはなんぞや!?ですが、
セメントはコンクリートを作るための材料のひとつで、コンクリートを作るときの接着剤の役割を担っています。
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セメントは水を加えることで、始めは粘土のようになり、その後、熱を発しながら硬くなり強固なものになります。
主原料となる石灰石は、北は北海道から南は沖縄まで、全国各地の山で採掘することが可能です。
よって、ほとんどの石灰石は日本国内で産出されるので、輸入に頼る必要はないものとなっています。
「セメント」の製造方法は
主原料となる石灰石をはじめとして、粘土、けい石、鉄原料などから、高温焼成後に空気で急冷し、セメントの半製品であるセメントクリンカと呼ばれる1cm程度の火山岩のような黒い塊を製造します。
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これをさらに粉砕したものが、セメントになります。
前出の通り、主原料となる石灰石は、100%国内調達されており、こうした工業製品は日本では稀です。
「セメント」の用途は
大部分のセメントが、コンクリートとして使用されています。
そのコンクリートを構成しているのは、セメント、水、細骨材、粗骨材などとなっています。
これらをコンクリート中に占める体積でみると、もっとも多いのが粗骨材で、次いで細骨材、水、セメントの順になります。
出典:一般社団法人セメント協会
このほかにセメントの使われ方として、セメントペーストとモルタルがあります。
セメントを水で練混ぜたものがセメントペースト、これに砂(細骨材)を練混ぜたものがモルタルです。
いよいよ本題、「バラセメント」とはいったいなんぞや!
いよいよ本題、
バラセメントとはいったいなんぞや!ですが、
「袋詰めしていないセメント」のことです。
そして、このバラセメントの運搬方法をバラ積みといい、セメント工場で出来たセメントを、袋等に一旦梱包せずにそのままトラックに積み込み、生コン工場・プラント等にそのまま運んで降ろします。
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さらに、バラ積みで運搬する際に使用するトラックが、今回街中で遭遇した「積載物品名」がバラセメントのトラック!!
そう「バラ車」なのです!!
以下に図解で整理しますね。
経路①は、セメント工場から工事現場などへ直接輸送するパターンです。
「袋セメント」あるいは「バラセメント」の形態で輸送します。
「バラセメント」の場合は、「バラ車」を使用します。
経路②は、セメント工場から生コン工場へ運ばれ、コンクリートミキサーによって工事現場などへ輸送するパターンです。
この場合は、セメント工場から生コン工場までが「バラ車」、生コン工場から工事現場などまでが「ミキサー車」となります。
まとめ
いかがでしたか。
バラセメントも、袋詰めのセメントも、中のセメントは同じ物です。
ただ単に、袋詰めされていない状態 (バラバラ) のセメントが、バラセメントということです。